

売上は過去最高を更新している。なのに、あなたの個人資産は、いくら増えましたか?
正直に答えてみてほしい。
忙しさは毎年増している。社員も増えた。売上も伸びた。だが気づけば、自分の通帳の残高はさほど変わっていない。役員報酬は上げ続けているはずなのに、税金と社会保険料にごっそり持っていかれる。「こんなに頑張っているのに、なぜ俺の資産は増えないんだ……」
このジリジリした感覚、あなただけではない。
実はこれ、「働き方」ではなく「経営の設計」の問題だ。どれだけ売上を積み上げても、会社の構造が「労働収入型」のままなら、資産は雪だるま式には増えない。しかし経営の設計を変え、会社を「資本増幅装置」に変えた経営者は、10年という時間軸で、自分の資産を文字通りケタ違いにしてきた。
この記事では、その「設計の差」を6つの条件として解説する。読み終えた後、あなたが「売上ではなく企業価値を追う経営に切り替えよう」と決意してくれることを願って書いた。
多くの経営者が陥るのが「労働収入型経営」のワナだ。
【労働収入型経営】
【資本増幅型経営】
労働収入型の社長は、どれだけ頑張っても「自分という資源の切り売り」でしかない。一方、資本増幅型の社長は、会社という装置を育てることで、自分が働かなくなった後も「株式価値の上昇」という形で資産が膨らみ続ける。
ここに気づけるかどうかが、10年後の資産格差を生む。
まず厳しい現実を直視しよう。
経済産業省のデータによると、日本の上場企業(TOPIX500ベース)のROE(自己資本利益率)平均は約9.4%。対して米国(S&P500ベース)は約20.9%。実に日本の倍以上の差がある。
さらに衝撃的なのは、TOPIX500企業の40%以上がROE8%未満という事実だ(東京証券取引所「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」2022年7月公表資料)。PBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業が4割を超えており、これは「会社を清算した方が株主にとって価値がある」という状態を意味する。
上場企業でさえこの有様だ。では非上場の中小企業の場合はどうなるか。
答えは明白だ。大半の経営者は「企業価値」ではなく「今期の売上・利益」だけを見て経営している。その結果、会社の価値は正しく評価されず、EXIT(売却・上場)の際に「こんなはずじゃなかった」という結末を迎える。
ではどうすれば、会社の成長と個人資産を連動させられるのか。
M&A・IPO・資本戦略の現場で繰り返し確認されてきた「企業価値が高まる会社」には、共通する6つの条件がある。
多くの経営者が見落としているのが「株式の設計」だ。
会社を1億円の企業価値から10億円に育てたとしよう。この時、あなたの持株比率が100%なら恩恵を丸ごと受けられる。しかし50%しか持っていなければ、受け取れる価値の上昇は5億円分だ。
持株比率は「企業価値上昇の乗数」だ。
典型的な失敗パターンがある。創業時に軽い気持ちで共同創業者に30%渡した、投資家ラウンドで希薄化が続いた、従業員への株式付与を安易に行った——こうした積み重ねが、EXIT時に「こんなに安くなるとは思わなかった」という結果を生む。
もちろん、成長のために外部資本を入れることは合理的だ。重要なのは**「どこまで希薄化を許容するか」を逆算から設計すること**。
仮定ケースで考えてみよう あなたが51%を保有する会社が、10年後にEBITDA(後述)で2億円を稼ぎ出す会社になったとする。M&A相場(中堅・中小企業でEBITDAの5〜8倍が一般的相場)に基づけば企業価値は10〜16億円。あなたの持分は5〜8億円になる計算だ。 これを事前設計せずに持株比率が20%に希薄化していたら、受け取れる金額は1〜3億円——設計の差だけで資産が3〜5倍変わるのだ。
今日の行動:自社の株主名簿を取り出し、10年後のEXIT時に自分が受け取れる割合を計算してみよう。
M&Aの現場で最も評価が高い会社とはどこか。答えは「来月の売上が今日の時点でほぼ確定している会社」だ。
フロー型(単発受注型)の会社とストック型(継続課金型)の会社では、同じ1億円の売上でも評価額が2〜3倍違うことがある。
なぜか。買収する側の視点に立てばわかりやすい。単発受注の会社は「来月も同じ売上が立つか」が不明瞭で、リスクが高い。一方、サブスクリプションや長期契約で積み上げているストック型は、将来のキャッシュフローが読みやすく、高い評価倍率が正当化される。
具体的なデータがある。2024年に公表された国内調査によると、国内SaaS企業の買収案件のEBITDA倍率中央値は13.7倍に達している。通常の製造業(3〜5倍)の3〜4倍以上だ。
あなたのビジネスを「ストック化」するヒント
売上の「質」を変えるだけで、企業価値の「量」が変わる。これがストック型モデルの本質だ。
EBITDAとは何か。
EBITDAは「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization」の略。日本語で「利払前・税引前・償却前利益」。簡単に言えば、**税金・借入金利・減価償却の影響を取り除いた”純粋な事業の稼ぐ力”**を示す指標だ。
計算式はシンプルだ。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費
なぜEBITDAが重要か。M&Aや上場の場面で企業価値を決めるのが「EBITDAの何倍か」という指標(EV/EBITDA倍率)だからだ。日本の中堅・中小企業のM&Aにおけるこの倍率は一般的に5〜8倍(2024年実績ベース)。あなたのEBITDAが1億円なら、企業価値の目安は5〜8億円になる。
多くの経営者は「利益」を見ているが、買い手(投資家・買収先)が見ているのはEBITDAだ。ここを理解せずに経営していると、「利益は出ているのになぜか安く評価される」という事態が起きる。
落とし穴:節税目的の経費はEBITDAを下げる 社用車、過度な交際費、役員生命保険——これらは節税には効果的だが、EBITDAを引き下げ、企業価値算定に不利に働く。EXIT前に「正常化(ノーマライズ)」を行い、本来の稼ぐ力を正しく提示することが売却価格最大化の鍵になる。
今日の行動:自社の直近3期のEBITDAを計算し、EBITDAの5倍・8倍の金額を出してみよう。それが今のあなたの会社の「売却相場」だ。
ここが最も多くの経営者に欠けている発想だ。
「まだまだ続けるつもりだから、EXIT戦略なんて関係ない」
この考え方自体が危険だ。EXIT戦略を「いつか考えるもの」と思っているうちは、経営の設計が「企業価値の最大化」に向かない。逆説的だが、EXITを意識している経営者の方が、EXITしない経営者よりも企業価値が高まりやすい。
理由は単純だ。EXIT逆算経営は「買い手・投資家の目線」を経営に取り込む。その結果、財務の透明性が上がり、収益モデルが洗練され、組織が整備される。これらはすべて企業価値を高める要素だ。
EXITの選択肢は大きく3つある。
①M&A(売却) — 最も現実的で、手元資金化が早い。中堅・中小企業での最有力選択肢。 ②IPO(上場) — 市場評価で企業価値が決まる。準備期間3〜5年が必要だが、大きなキャピタルゲインの可能性がある。 ③MBO(経営陣買収) — 外部への売却ではなく、経営陣や後継者が会社を引き継ぐ形。
いずれのルートを選ぶにせよ、「5年後・10年後にどの出口を目指すか」を今決め、そこから逆算して今何をすべきかを設計すること——これが資産10倍への道を作る。
ストーリー:田中社長(47歳・製造業・売上8億円)の場合 ある日、田中社長は同年代の知人が会社を売却して3億円を手にしたと聞いた。自分の会社の方が売上は大きいのに、なぜ彼の方が多く受け取れたのか。理由は「持株比率の維持」「ストック型サービスの比率」「EBITDA水準」の三点だった。田中社長はその日から財務設計を見直し始めた——。このような話が、実際の経営現場で繰り返されている。
日本の経営者に根強い誤解がある。それは「借金はなるべくゼロにすべき」という思い込みだ。
確かに個人の家計ではそうかもしれない。だが企業経営においては、負債を適切に活用すること(財務レバレッジ)は、企業価値を高める正当な戦略だ。
前述のROEの計算式に戻ろう。
ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ
財務レバレッジとは「自己資本に対してどれだけ資産を活用しているか」だ。適切な借入により、自己資本の何倍もの資産を動かすことができ、ROEを引き上げられる。
米国の代表的企業が高いROEを維持する大きな理由のひとつが、この財務レバレッジの活用だ。一方、日本企業の多くは借金を嫌い、内部留保を積み上げた結果、資本効率が下がりROEが低迷している。
ただし、レバレッジには「攻め」と「守り」の設計が必要だ。
「借金ゼロが安全」という思い込みを捨て、「使う借金と使わない借金」を区別することが、資本思考の第一歩だ。
M&Aの世界に「マルチプル・エクスパンション」という概念がある。同じEBITDAでも、ブランド・特許・顧客基盤・ノウハウという無形資産を持つ企業は、評価倍率そのものが引き上げられるという現象だ。
製造業の中小企業であれば一般的にEBITDAの3〜5倍が相場だが、独自技術・特定ニッチ市場でのシェア・強固な顧客ロイヤルティを持つ企業は「競合が真似できない」として5〜8倍以上の評価を受けることがある。
無形資産を意識的に構築するとはどういうことか。
① 業界内での「権威性」を築く — 専門メディアへの露出、業界団体での発言、書籍・論文の発表 ② 顧客の「スイッチングコスト」を高める — 独自システムへの深い組み込み、独自フォーマット、長期関係性 ③ 特許・商標・独自ノウハウを「見える化」する — IP(知的財産)管理と整理 ④ 採用ブランドを強化する — 優秀な人材が集まる会社は、それ自体が無形資産だ
ニデック(旧・日本電産)が50年で時価総額数兆円規模の企業に育った背景には、モーター技術という「世界で最も競争力のある無形資産」を積み上げてきたことがある。規模の大小に関係なく、この発想は全ての経営者に通じる。
Q. 企業価値とは何ですか?どう計算しますか? 企業価値(EV)とは、会社全体を買収する際に必要な金額の目安。計算式は「株式価値(時価総額)+ 有利子負債 − 現預金」。M&Aでは実務的に「EBITDA × 業界倍率」で算出されることが多い。
Q. EBITDAとはわかりやすく言うと? 税金・借入利子・設備投資の影響を除いた「会社の純粋な稼ぐ力」。計算式は「営業利益 + 減価償却費」。M&Aの企業価値算定の基準として世界標準で使われる。
Q. 中小企業のM&Aは何倍が相場ですか? 業種によって異なるが、日本の中堅・中小企業のM&AにおけるEBITDA倍率は5〜8倍が一般的(2024年実績ベース)。製造業は3〜5倍、IT・サービス業は5〜8倍、SaaS・サブスクリプション型は8〜14倍程度が目安。
Q. オーナー社長の資産形成で最も効果的な方法は? ①持株比率を維持しながら企業価値を高めること(株式価値の上昇)と、②企業価値を正しく評価されるEXIT戦略の設計、の2点が最大のレバーになる。役員報酬よりも株式価値の上昇が長期では圧倒的に大きなリターンをもたらす。
Q. IPOとM&AはどちらがEXITとして優れていますか? 一概には言えないが、M&Aは実現確度が高く早期に資金化できる点が優れる。IPOは時価総額が大きくなれば受け取れる額が大きいが、準備・維持コストと時間がかかる。自社の規模・業種・後継者有無によって最適解が変わるため、どちらを目指すかを10年スパンで設計することが重要。
以下の3ステップを今週中に実行してほしい。
STEP 1:自社のEBITDAを計算する 直近3期の営業利益+減価償却費を計算し、平均を出す。これがあなたの会社の「現在の稼ぐ力」だ。
STEP 2:EXIT時の資産シミュレーションをする EBITDA × 5倍、× 8倍を計算する。次に、自社の現在の持株比率をかける。これがあなたが今EXITしたら受け取れる金額の目安だ。
STEP 3:6条件のチェックリストで自社を評価する
チェックが3つ以下なら、経営設計の見直しは急務だ。
次の質問に答えてほしい。
3つすべてYESなら、あなたはすでに資本思考で経営している。あとは実行の質を高めるだけだ。
1つ以下しかYESでないなら、あなたの会社はまだ「労働収入型」の設計のままだ。しかしこれは、今から変えられる。
30代〜50代の経営者にとって、この先10年は人生で最も資産を作れる黄金期間だ。
しかし、その時間を「売上を追いかけること」だけに使うのか、「企業価値を設計すること」に使うのか——この違いが10年後の資産を文字通り10倍変える可能性がある。
売上は手段だ。企業価値が目的だ。そしてその企業価値こそが、あなたの「第二の人生の元手」になる。
持株比率、ストック収益、EBITDA、EXIT戦略、財務レバレッジ、無形資産——この6つを今日から意識して経営することが、資本思考の第一歩だ。
「会社は大きくなった。でも俺の資産はなぜ増えない?」
その問いへの答えは、もう分かったはずだ。
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著者紹介(橋本 正人)
著者は、AIの活用で企業業務(究極の生産性を追求した株式会社キーエンスでは営業、営業企画、生産管理、デジタルでの究極の生産性を追求したセールスフォースではCX、DXの専門家、執行役員営業本部長)に従事してきており、その後、独立しプロンプトの技術であるプロンプトエンジニアを取得し、生成AIを活用したさまざまな日常業務の改善による生産性向上を提案しております。
AIのことをメインにしてますが、AIにはできない想像力豊かなアイデアで独特な絵を描くGiftedなレンくん(保育園から書いていてちょっと有名?今は1年生でも展示会に出品されるなどでちょっと有名?)が書いたほのぼのとした作品をYou Tubeで公開しています。
よかったらみてみてください!
ほのぼの画家Renくん
https://www.youtube.com/@HeartwarmingPainterRen