朝起きて、今日着る服を選ぶ。通勤中にスマホで見るニュースを選ぶ。ランチに何を食べるか選ぶ。仕事のメールにどう返信するか選ぶ。夜、Netflixで何を観るか選ぶ――。
私たちは1日に約35,000回もの選択をしていると言われています。その中で、本当に重要な選択は一握り。でも、多くの人が小さな選択から大きな決断まで、すべてに同じエネルギーを使い果たしてしまっているんです。
「また迷ってる…」 「本当にこれでよかったのかな…」 「決めた後も不安が消えない…」
そんな声が聞こえてきそうです。わかります、私も同じでした。
でも今日、あなたにお伝えしたいのは「迷いを”ゼロ”にする方法」ではありません。それは不可能ですし、迷うこと自体は悪いことじゃない。大切なのは、本当に意味のある選択に集中し、それ以外はスッと決められるようになることです。
スーパーに行けば、同じカテゴリーの商品が30種類以上並んでいます。転職サイトには何千もの求人が掲載されています。マッチングアプリでは無限にスワイプできます。
コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授が行った有名な「ジャムの実験」をご存じでしょうか。スーパーマーケットで24種類のジャムを展示した日と、6種類だけを展示した日を比較したところ、24種類のときは多くの人が足を止めたものの、実際に購入したのはわずか3%。一方、6種類のときは購入率が30%にも達したのです。
これが「選択のパラドックス」です。選択肢が多いほど自由に見えて、実は決断を難しくし、満足度を下げてしまう。私たちは情報過多の時代に生きているからこそ、常に「もっといい選択肢があるんじゃないか」という不安に駆られているのです。
選択後の後悔には、主に2つのパターンがあります。
1. 機会損失への恐れ(FOMO:Fear of Missing Out) 「他の選択肢を選んでいたら、もっと良かったかも」という思考です。SNSで他人の充実した生活を見るたびに、「自分の選択は間違っていたのでは」と感じてしまう。
2. 完璧主義の罠 「100点満点の選択をしなければ」というプレッシャーです。でも、すべての条件を満たす完璧な選択肢なんて、実際には存在しないんです。
心理学者のバリー・シュワルツは、人を「マキシマイザー(最大化者)」と「サティスファイサー(満足化者)」に分類しました。マキシマイザーは常に最高の選択を追求し続けるため、決断に時間がかかり、決断後も後悔しやすい。一方、サティスファイサーは「これで十分」と感じられる選択ができるため、幸福度が高い傾向にあります。
つまり、迷いから抜け出すカギは、「最高」ではなく「最適」を見つけることなのです。
それでは本題に入りましょう。私がこの3年間、実践し続けてきた選択基準をご紹介します。
質問:「この選択は、10年後のあなたにとって意味があるか?」
これは、目の前の選択に対して「時間のフィルター」をかける方法です。
例えば、新しいスマホを買うか迷っているとき。10年後、あなたはそのスマホを使っていますか?おそらくNoでしょう。でも、プログラミングスクールに通うか迷っているなら?その選択は10年後のキャリアに大きく影響しているかもしれません。
実践方法:
私はこのルールを使って、転職を決断しました。当時の会社は居心地が良く、給料も悪くない。でも10年後を想像したとき、そこで成長している自分の姿が見えなかったんです。一方、未経験の業界への挑戦は不安だらけでしたが、10年後の自分は「あの時勇気を出してよかった」と思えると確信できました。
この基準の素晴らしいところは、短期的な不安と長期的な価値を切り分けられることです。目の前の快適さに流されず、未来の自分のために今何を選ぶべきかが見えてきます。
質問:「この選択に対して、心から『絶対YES!』と言えるか?」
これは、グレッグ・マキューンの著書『エッセンシャル思考』で紹介されている「90点ルール」を発展させた考え方です。マキューンは「90点以上でなければ断る」と提案していますが、私はさらにシンプルに「100%のYESでなければNO」と考えています。
なぜなら、私たちの時間とエネルギーは有限だから。「まあ、いいか」という選択を積み重ねると、本当に大切なことに使うべきリソースが残らなくなってしまうんです。
実践方法:
最初は罪悪感を感じるかもしれません。でも、中途半端な気持ちで引き受けたことって、結局誰も幸せにしないんですよね。あなた自身も満足できないし、相手にも全力を尽くせない。
私はこの基準を使って、毎月3つ以上の誘いを断るようになりました。すると不思議なことに、本当にやりたいプロジェクトに全力を注げるようになり、結果的に仕事の質も人間関係の深さも向上したんです。
ポイント:「NOと言うのは、他の何かにYESと言うこと」だと覚えておいてください。断ることで、あなたは自分の人生の主導権を取り戻しているのです。
質問:「この選択を想像したとき、体が軽くなるか、重くなるか?」
これは最も原始的で、でも最も信頼できる判断基準かもしれません。
脳は理屈で正当化することが得意です。「これは将来のためになる」「みんながやっているから」「こっちの方が合理的だから」――でも、あなたの体は嘘をつきません。
実践方法:
心理学では「ソマティック・マーカー仮説」として知られています。私たちの体は、過去の経験から得た膨大なデータを無意識に処理し、「この選択は良い/悪い」という信号を身体感覚として送ってくれるのです。
実際、私がこの基準で救われたことがあります。ある仕事の依頼を受けるか迷っていたとき、条件面では申し分なかったんです。でも想像するたびに、なぜか胃のあたりがキュッと縮まる感覚がありました。理屈では説明できなかったけど、その違和感を信じて断ったところ、後日その案件が大きなトラブルに発展していたことを知りました。
もちろん、不安と直感は違います。新しいチャレンジには必ず不安が伴います。でも、不安は「怖いけどワクワクする」緊張感であり、違和感は「何か根本的に合わない」という重苦しさです。この違いを見極められるようになると、選択の精度が驚くほど上がります。
3つの基準を理解したら、次は実践です。ここでは、日常的に使える思考整理の方法をご紹介します。
昔ながらのプロス(メリット)とコンス(デメリット)を書き出す方法ですが、ここに感情軸を加えます。
やり方:
意外と、理性と感情のバランスが可視化されることで、自分が本当に何を重視しているかが見えてきます。
タイマーを3分セットして、「もし失敗してもいいなら、私は何を選ぶか?」という質問に対して、手を止めずに書き続けます。
これは「失敗への恐れ」というフィルターを外すことで、本心が見えてくる方法です。頭で考えるのではなく、手が勝手に動くままに書く。すると、自分でも驚くような答えが出てくることがあります。
自分の選択を友人から相談されたとしたら、何とアドバイスするか?
不思議なことに、他人事だと冷静に判断できるのに、自分のことになると感情が邪魔をします。この視点の転換で、より客観的な判断ができるようになります。
スティーブ・ジョブズは「何をするかではなく、何をしないかを決めることが重要だ」と語っています。Appleが革新的な製品を生み出し続けられたのは、無数の「NO」の上に成り立っていました。
また、投資家のウォーレン・バフェットは「本当に素晴らしい機会は年に数回しか訪れない」と言い、大半の投資案件を断っています。彼の成功の秘訣は、チャンスを掴むことではなく、掴まないチャンスを見極めることだったのです。
ミニマリストとして知られる佐々木典士さんは、著書『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』の中で、所有物を減らすことで選択の自由を得たと語っています。
服が10着しかなければ、朝の「何を着るか」という選択疲れから解放されます。持ち物が少なければ、引っ越しも身軽にできる。つまり、選択肢を減らすことが、本当に大切な選択に集中する力を生み出すのです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
最後に、一つだけ覚えておいてほしいことがあります。
完璧な選択をする必要はありません。
大切なのは、自分なりの基準を持つこと。そして、その基準に従って選んだ結果を、信じて前に進むこと。
「10年後ルール」で長期的な価値を見極め、「100%のYES」で本当に大切なことに集中し、「身体反応」で自分の本心を聞く――この3つの基準があれば、あなたはもう迷子になりません。
明日の朝、何か選択を迫られたとき。 「あ、そうだ。あの3つの基準で考えてみよう」
そう思い出してもらえたら、これ以上嬉しいことはありません。
迷うことは悪いことじゃない。 でも、迷い続けることで人生の時間を消費してしまうのは、もったいない。
今日から、あなたの選択が変わります。 そして選択が変われば、人生が変わります。
さあ、次の一歩を踏み出しましょう。 あなたの中には、もう答えがありますから。
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著者紹介(橋本 正人)
著者は、AIの活用で企業業務(究極の生産性を追求した株式会社キーエンスでは営業、営業企画、生産管理、デジタルでの究極の生産性を追求したセールスフォースではCX、DXの専門家、執行役員営業本部長)に従事してきており、その後、独立しプロンプトの技術であるプロンプトエンジニアを取得し、生成AIを活用したさまざまな日常業務の改善による生産性向上を提案しております。
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