収入は3年先で決まる

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収入は3年先で決まる

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収入は3年先で決まる


はじめに

あなたは、たぶん真面目な人です。

毎日きちんと働き、資格も取り、スキルアップの勉強も続けている。会社からの評価だって、悪くない。それなのに、給料明細を見るたびに思う。「こんなに頑張っているのに、なぜ増えないんだろう」と。

将来が少し不安になって、夜に求人サイトを開く。「将来性のある仕事」で検索して、給料の高い求人を眺める。でも、いざ応募しようとすると経験が足りない。かといって今の仕事を辞める勇気もない。ページをそっと閉じて、また同じ月曜日が来る。

もしこの感覚に少しでも心当たりがあるなら、この記事はあなたのために書きました。

先に、大事なことを言わせてください。あなたの努力は間違っていません。 足りないのは努力の量ではありません。問題は、その努力を「どの時間軸に置いているか」かもしれない、というだけの話です。

そして、ひとつ不思議な事実があります。同じくらいの能力を持った2人がいても、働く場所を「数年早く」選んだほうだけが、高い収入を得ることがあるのです。

なぜ、そんなことが起きるのでしょうか。順番に見ていきましょう。


1.収入は「能力」だけでなく「参入した時期」で決まる

まず結論から。あなたの収入は、努力や能力だけでなく、「その能力を欲しがる人の数」と「その能力を持つ人の数」のバランスで決まります。

たとえば、あなたがどれだけ優秀でも、同じことができる人が世の中に大勢いれば、あなたの値段は上がりにくい。逆に、あなたにしかできないことでも、それを欲しがる人がいなければ仕事になりません。

つまり、値段が高くなる瞬間は決まっています。

  • 需要がまだ少なく、できる人も少ない → 仕事にならない
  • 需要が多く、できる人も多い → 給料は上がりにくい
  • 需要が増え始め、できる人がまだ少ない → ここで価値が跳ね上がる

この「3番目の窓」が開いている時期に入った人だけが、大きく稼ぎます。

わかりやすい例があります。かつてWebデザイナーやアプリエンジニアが「食えない仕事」と言われた時代がありました。でも、その時期に地道に手を動かしていた人たちは、数年後の需要爆発で引く手あまたになりました。逆に「稼げるらしい」と全員が気づいてから入った人は、すでに競争のなかにいました。

だから、こう言えます。努力の価値は、努力の量だけでは決まらない。「どこで、いつ」使うかで変わる。 同じ100の努力でも、置く場所と時期を変えるだけで、返ってくる金額が変わるのです。

👉 今日できること:あなたのスキルを「欲しがる人が増えているか」「できる人が余っているか」の2軸で、一度ざっくり考えてみましょう。


2.求人票は「未来」ではなく「過去から届いた通知」である

次の結論。求人サイトにたくさん載っている仕事は、未来の仕事ではありません。すでに不足が”表面化した”仕事です。

考えてみてください。企業が求人票を出すまでには、長い時間差があります。

「現場で問題が起きる」→「上が困る」→「来期の予算を確保する」→「採用計画を立てる」→「やっと求人票が出る」。この流れには、たいてい1〜2年かかります。

つまり、求人サイトにその職種があふれている頃には、社会の多くの人がとっくにそこへ殺到し始めているのです。求人数は「これから伸びるサイン(先行指標)」ではなく、「変化がもう起きた後に現れるサイン(遅行指標)」なんですね。

ここで誤解しないでください。求人サイトが無意味だと言いたいのではありません。「今の現在地を知る道具」としては超優秀です。ただ、「未来を読む道具」としては向いていない、というだけです。道具には得意分野があります。

では、未来の求人票はどこに先に現れるのか。実は、求人サイトよりずっと早く、こういう場所に姿を見せています。

見る場所 わかること 政策・国家予算 今後、社会がお金と力を入れる分野 法改正 新しく発生する業務・報告・負担 人口動態 将来、担い手が足りなくなるサービス 企業の設備投資・研究開発 企業が次に必要とする能力 技術の普及 技術そのものではなく、普及後に生まれる課題

求人票が「過去からの通知」なら、これらは「未来からの予告」です。同じ求人でも、届く時間が数年ちがうのです。

👉 今日できること:気になる業界について、求人サイトを見る前に「その業界に関わる法改正・国の予算」を一度検索してみましょう。


3.「今のニーズ」ではなく「ニーズになる前のシーズ」を見る

結論。稼ぐ人が見ているのは、目の前のニーズ(需要)ではなく、これからニーズになる”種”、つまりシーズです。

シーズとは、単なる新しい技術のことではありません。**将来の問題を解決できる知識・技術・経験・仕組みの「種」**のことです。

雨の日の傘売りを想像してください。

雨が降り始めてから傘を仕入れに走る人は、必ず出遅れます。値段も高く仕入れることになる。一方、天気図を読み、「明日は雨だ」と読んで前日に傘を準備した人は、余裕を持って一番いい場所で売れます。

収入も同じです。「今、雨が降っている場所(人気の求人)」に走る人は、すでに競争のなかにいる。でも「これから雨が降りそうな空(変化の兆し)」を読んで準備した人は、需要が来たときに一番いいポジションにいます。

ただし——ここは正直に言います。天気図を読むだけの人では、1円も稼げません。 「雨が降りそうだな」と予測して、傘を1本も用意しなかったら意味がない。予測と行動は必ずセットです。この記事の後半で、その「行動」の始め方を具体的にお伝えします。

👉 今日できること:あなたの業界で「まだ誰も本気で困っていないが、数年後に困りそうなこと」を1つ、メモしてみましょう。


4.未来の「職業」ではなく、未来の「困りごと」を予測する

ここが、この記事で一番お伝えしたいことです。ゆっくり読んでください。

「AI」「高齢化」「脱炭素」「サイバーセキュリティ」「人手不足」——こういう大きな言葉を並べているだけでは、残念ながら仕事にはつながりません。言葉が大きすぎて、あなたが明日から何をすればいいのか、まったく見えないからです。

大事なのは、こう言い換えることです。

未来の職業名を当てる必要はない。未来に増える「困りごと」を見つければよい。

職業名は当てるのが難しく、外れます。でも「困りごと」は、変化の先を丁寧にたどれば、かなりの精度で見えてきます。やり方は、大きな変化を次の5ステップで分解するだけです。

  1. 何が普及・変化するのか?
  2. その結果、誰の作業が増えるのか?
  3. どんな事故・混乱・負担が新しく生まれるのか?
  4. その問題を解決できる人は、今どれくらいいるのか?
  5. 今から積める”小さな経験”は何か?

具体例で見てみましょう。多くの人が「生成AIを使える人が稼げる」と単純化しますが、それは半分しか当たっていません。本当のチャンスは、AIが普及した”後”に発生する困りごとの側にあります。

実際、この困りごとは、もう数字に表れ始めています。IPA(情報処理推進機構)の2024年の調査では、生成AIのセキュリティ課題を認識している企業が6割を超える一方で、社内ルールを明文化できている企業は2割未満にとどまりました。さらに、あるレポートでは、生成AI活用に明確なポリシーと研修を導入している組織は日本ではわずか19%という結果も出ています。「使う人」は増えたのに、「安全に管理・運用できる人」がまったく追いついていないのです。

先ほどの5ステップに当てはめると、こうなります。

  • 何が普及する? → 生成AIが全社に広がる
  • 誰の作業が増える? → 情報管理、品質チェック、社内教育の担当者
  • どんな困りごとが生まれる? → 機密情報の漏えい、AIが出す誤情報(ハルシネーション)、著作権、社内ルール整備、AIが書いたコードへの脆弱性混入
  • 解決できる人は今いる? → ほとんどいない(上のデータの通り)
  • 今から積める小さな経験は? → 自分の職場でAI利用ルールの叩き台を作ってみる、品質チェックの仕組みを試す

「AIを使える人」は数年で当たり前になります。でも「AI導入で生まれた混乱を整理できる人」は、これから数年、確実に足りません。同じAIブームの中でも、稼げる場所は”技術”ではなく”技術が生んだ困りごと”の側にあるのです。

👉 今日できること:あなたが今追いかけている「話題の技術」について、「それが普及したら誰が何に困るか」を3つ書き出してみましょう。


5.なぜ「10年先」でも「1年先」でもなく、「3年先」なのか

結論。3年という数字は、未来を言い当てる期間ではありません。「今から動けば間に合う」ための行動の時間軸です。

なぜ3年がちょうどいいのか。他の期間と比べるとよくわかります。

  • 1年先:近すぎます。1年後に需要が来る分野は、たいてい”もう”競争が始まっています。今から準備しても、間に合わないことが多い。
  • 10年先:遠すぎます。不確実性が高すぎて、「じゃあ明日何をする?」という具体的な行動に落とし込めません。読めても動けない。
  • 3年先:ちょうどいい。学習して、小さく実践して、失敗して、改善して、「これができます」と言える実績を作る——その全部をやりきれる、ぎりぎりの余白があります。

ここで注意点をひとつ。3年間を「資格をひたすら集める期間」にしてはいけません。資格が10個あっても、それは「知っている人」の証明にすぎません。

本当に選ばれるのは、小さくてもいいから実務に関わり、失敗して、改善して、「私はこの問題を一度こう解決しました」と説明できる人です。3年あれば、知識の人ではなく「一度解いたことがある人」になれます。

👉 今日できること:3年後の自分が「これができます」と胸を張って言いたいことを、1つだけ決めてみましょう。


6.未来の需要を見つける「5つの観察窓」

では、具体的にどこを見れば未来の困りごとが見えるのか。5つの「窓」を紹介します。難しく考えず、順に覗いてみてください。

① 人口の変化 誰が増え、誰が減り、どのサービスの担い手が不足するかを見ます。日本では、パーソル総合研究所と中央大学の推計で、2030年に644万人の人手不足になるとされています。特にサービス業と医療・福祉が大きく不足すると予測されました。「人が減る」は、ほぼ確実に当たる未来です。減る場所には、必ず困りごとが生まれます。

② 法律と制度の変化 義務化・規制・補助金・報告制度によって、新しく発生する仕事を見ます。たとえば、新しい報告義務ができれば、その報告を代わりにやる・仕組み化する仕事が生まれます。法改正は「これから発生する業務の予告状」です。

③ 政府と企業のお金の流れ 国の予算、企業の設備投資、研究開発、事業計画から、今後必要になる能力を見ます。お金が流れる先には、必ず人手が必要になります。決算資料や中期経営計画で「これから投資する」と書かれている分野は、数年後の求人の”種”です。

④ 技術の普及後に生まれる問題 新技術そのものではなく、導入・管理・教育・修正・安全性といった「周辺の需要」を見ます。前章のAIの例がまさにこれです。技術が普及するほど、その”お守り”をする人が足りなくなります。

⑤ 現場で繰り返される不満 「面倒」「遅い」「難しい」「あの人しかできない(属人化)」「ミスが多い」——こういう言葉は、未解決の需要のサインです。あなたの職場で毎週のように誰かがこぼしている愚痴のなかに、実は宝が埋まっています。

👉 今日できること:今週、職場で誰かが言った「面倒くさい」「これ大変」という愚痴を、3つ集めてメモしましょう。


7.収入を上げるための「未来先回り3ステップ」

知識だけでは足りません。今日から実行できる3ステップに落とし込みます。

ステップ1:観察する 興味のある業界について、政策・企業の投資・人手不足・技術変化を、週1回だけチェックする習慣を作ります。毎日でなくていい。金曜の10分でいい。続けることが大事です。

ステップ2:小さく試す いきなり退職したり、高額な資格講座に申し込んだりしないでください。まずは副業・社内プロジェクト・ボランティア・勉強会・個人制作など、リスクの低い形で「実務に近い経験」を積みます。お金をかけるのではなく、手を動かすのが先です。

ステップ3:証拠を残す これが一番大事です。「何を学んだか」ではなく、**「何を改善し、どの問題を解決し、どんな成果を出したか」**を記録します。数字があればなお良い。「〇〇の作業時間を半分にした」「ミスを月10件減らした」——これが、あなたの未来のポートフォリオになります。

なぜ証拠が大事か。採用する側は「知識を持っている人」より、**「未来の困りごとを、すでに一度解いたことがある人」**を選ぶからです。知識は誰でも買えますが、「解いた経験」は買えません。

👉 今日できること:ステップ1の「週1チェック」を、今週の金曜にカレンダーへ登録しましょう。


8.未来予測で失敗しないための注意点

最後に、正直な話をします。未来予測には落とし穴もあります。ここを知らないと、逆に損をします。

やってはいけないことを並べます。

  • 流行の言葉だけで分野を選ぶ:「AIが熱いらしい」だけで飛び込むと、続きません。
  • 将来性だけを見て、自分の適性や続けられるかを無視する:どんなに有望でも、嫌いなことは3年続きません。
  • 高額な講座・資格に先にお金を投じる:まず小さく試してから。投資は後です。
  • 予測を1つに絞りきる:外れたときに修正できなくなります。仮説は複数持ちましょう。
  • 学習だけを続け、実務経験を積まない:「勉強し続ける人」で終わってしまいます。
  • 「人手不足なら必ず高収入」と思い込む:ここは特に重要です。

最後の点を補足します。人手不足の業界に入るだけでは、収入は上がりません。 実は、人手不足が深刻な業界のなかには、時間あたりの単価がむしろ低い職種も多くあります。人が足りなくても、一人あたりが生み出す付加価値が低ければ、給料は上がりにくいのです。

だから必要なのは、「需要が増える」ことに加えて、**「他の人に代替されにくく、一人あたりの価値を高められる経験」**を持つこと。ただ足りない場所に飛び込むのではなく、足りない場所で”替えのきかない人”になることが、収入を上げる条件です。

そして何より——未来予測は、一度決めて信じ続けるものではありません。 仮説を立て、小さく試し、新しい情報が来たら修正する。この繰り返しです。当たり続ける人ではなく、外れても素早く直せる人が、最後に生き残ります。

👉 今日できること:あなたが今「これは伸びる」と思っている分野について、「もし外れたら次はどこを見るか」を1つ決めておきましょう。


まとめ

長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。要点を整理します。

  • 収入は、今の努力だけでなく、数年後の「需要」と「希少性」で変わる
  • 求人票は過去からの通知。それを追うだけでは、需要が生まれた”後”に参入することになる
  • 未来の職業名ではなく、未来に増える「困りごと」を探す
  • 予測だけで終わらせず、需要が表面化する前に”小さな実務経験”を積む
  • 3年後に選ばれるために、今日から「観察」と「実験」を始める

未来を正確に当てる必要はありません。当てようとしなくていい。必要なのは、変化を観察し、仮説を立て、小さく働き始めることだけです。

最後に、宿題をひとつ。

まず、自分の業界で「3年後に増えそうな困りごと」を3つ書き出してください。 その中から、今週中に”小さく試せること”を1つだけ選びましょう。

その1つが、3年後のあなたの収入を、静かに、しかし確実に変えていきます。


よくある質問(FAQ)

Q. 収入を上げるには、まず何をすればいいですか? まず、自分のスキルを「需要が増えているか」「できる人が余っていないか」の2軸で見直すことです。そのうえで、今すでに稼げる仕事ではなく、3年後に人が足りなくなりそうな「困りごと」を見つけ、小さく実務経験を積み始めましょう。資格集めより、実際に一度問題を解いた経験のほうが評価されます。

Q. 将来性のある仕事は、どうやって見つけますか? 求人サイトで探すのは出遅れのもとです。求人票は「すでに不足が表面化した仕事」だからです。代わりに、人口動態・法改正・国の予算・企業の設備投資・技術の普及後に生まれる課題、という5つの「窓」を観察してください。これらは求人より数年早く未来を教えてくれます。

Q. 3年後に需要が増える仕事は、予測できますか? 職業名をピンポイントで当てるのは困難です。しかし「需要の方向」はかなりの精度で読めます。コツは、職業名ではなく「変化の後に増える困りごと」を予測すること。たとえば人口減少による人手不足や、AI普及後の情報管理・品質チェックの需要は、高い確実性で増えると見込まれています。

Q. 人手不足の業界なら、年収は上がりますか? 必ずしも上がりません。人手不足でも、一人あたりが生む付加価値が低い職種は、単価もあまり上がらないのが実情です。収入を上げるには、「需要が増える」ことに加えて、「代替されにくく、価値を高められる経験」を持つことが必要です。足りない場所で”替えのきかない人”になることが条件です。

Q. リスキリングは、何から始めるべきですか? 高額な講座に申し込む前に、まず「週1回の観察」から始めるのがおすすめです。興味のある業界の政策・投資・技術変化を金曜の10分でチェックする。次に、副業や社内プロジェクトなど低リスクな形で小さく実践する。学んだことより、解決した問題を記録しておくと、それがそのまま実績になります。

Q. 転職せずに、未来の仕事を試す方法はありますか? あります。退職はリスクが大きいので、最後の手段です。まずは社内プロジェクトへの立候補、副業、ボランティア、勉強会、個人制作などで「実務に近い経験」を積みましょう。今の仕事を続けながらでも、新しい分野で一度問題を解いた経験は作れます。むしろ収入を確保したまま実験できるのが、この方法の強みです。


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著者は、AIの活用で企業業務に従事してきており、その後、独立しプロンプトの技術であるプロンプトエンジニアを取得し、生成AIを活用したさまざまな日常業務の改善による生産性向上を提案しております。
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よかったらみてみてください!
ほのぼの画家Renくん
https://www.youtube.com/@HeartwarmingPainterRen

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